72年結成のフォークロックバンド、ひるあんどん
が74年に自主制作したLPの再発CDです。
CSN&Yからの影響をうかがわせる美しいコーラスワークを主としたフォークロックですが、
アコギやピアノの伴奏を基盤にしながらも、ハードロックを思わせるエレキギター、空間をうねり動き回るベース、時に重く跳ね回るドラム、
そして独特な世界観の詩によって、当時の日本ならではの、そして唯一無二なフォークロックサウンドを聴かせます。
「がらんどう、俺らの世界 〜 よくみてごらんよ 空っぽなのが わかるだろう」
「糸のきれた 風船のように 空に 漂う 風まかせ」
行雲流水、諸行無常、そして空虚さ、そんな言葉が連想される、特に主義主張を持たないような、
あるいは虚無主義とも言える歌詞が続いていきますが、
それとは裏腹に熱意のこもった演奏や、はたまた叙情性を帯びた歌声によって各楽曲は彩られており、
歌詞は能動的虚無主義ともとれる意味合いを持ちはじめます… しかしここから何を感じ取るかは聴き手しだいです。
当時は一枚一枚手刷りのシルクスクリーンであったという鮮やかでポップなジャケットアートワークも素晴らしい、
珠玉の名盤です!
オリジナル盤には未掲載であった多くのライブ写真を含む歌詞カード、中心メンバーである家田和則氏自身による解説文掲載の見開き紙ジャケ。
オリジナル盤のもののデザインを再現した帯付き。
※マスター音源に起因するノイズ、音声の乱れが一部ありますことをあらかじめご了承ください。